【42km実走レビュー】Hyper Warp Pure:30kmで立てた仮説を板橋Cityマラソン3:18:44で検証した結論

【42km実走検証】Hyper Warp Pure:30kmで立てた仮説を板橋Cityマラソン3:18:44で検証した結論

「30kmで仮説を立てた。42.195kmで検証した。——仮説は正しかった。壊れたのはシューズではなく、胃腸だった。」

週110km、サブ3を目指すランナー。前回の30km MP走レビューで「フルマラソンを確実に走りきる最適解」と結論づけたHyper Warp Pure。その仮説を、板橋Cityマラソン42.195kmで検証した。結果は3:18:44。サブ3には届かなかったが、内側広筋の張りはゼロ、レース後の回復は過去最速。シューズの仮説は正しかった。崩壊させたのは、別の変数だった。

📌 この記事の結論
  • 30kmの仮説は42kmでも正しかった——内側広筋の張りはフル本番でもゼロ。過去2回のフル(Pro 4)で毎回発生していた課題が、Pureでは完全に消えた
  • 失速原因はシューズではなく胃腸トラブル——23km以降の崩壊はジェル選択ミスによる腹痛・心臓圧迫感。シューズ由来の不調はゼロ
  • 42km固有の新発見:足裏の痛み——スタック33mm+インソールレスの薄さが42kmでは表面化。走りに影響するほどではないが、30km走では未発現だった
  • レース後回復が過去最速——中1日でリカバリー走が可能に。「走らされない」設計が不要な筋疲労を防いだ結果
  • 次のフルでもPureを選ぶかは未定——内側広筋の改善がシューズ要因か走力向上かの切り分けが未完了。次回は別シューズでの検証も視野に
目次

📊 Specification:Hyper Warp Pureの基本スペック

項目スペック
発売日2025年12月
定価¥35,200(税込)
重量(公式)約137g(27.0cm)
重量(実測)139g(26.0cm)
ドロップ3.0mm
スタック高踵34.5mm / 前足部31.5mm
ミッドソールMIZUNO ENERZY XP Lightweight
プレートSMOOTH SPEED PLATE(100%カーボン・フルレングス3D形状)
アッパー軽量ウーブン(インソールレス)
アウトソールG3ラバー

スペックの詳細は前回の30km走レビューで解説済みだ。最大の特徴は、100%カーボン製のSMOOTH SPEED PLATEをインソールレス構造と組み合わせ、27.0cmで137gという異次元の軽さを実現した点にある。ドロップ3mm。Adios Pro 4(6.5mm)やMetaspeed Edge Tokyo(5mm)と比べて明確に低く、ロッカー構造を持たないフラットな接地感が、このシューズの走り心地を根本から規定している。

🔬 Hypothesis:30km走で立てた3つの仮説

🗺️ 要点
  • 仮説①「走らされない=脚が残る」——30kmラスト1kmが全ラップ最速4:11/km
  • 仮説②「内側広筋の張りが出ない」——ロッカー構造の不在がニーインを抑制
  • 仮説③「フルマラソン確実に走りきる最適解」——PB狙いならEdge Tokyo、守り切るならPure

30km MP走(4:15/km)を終えた時点で、私はHyper Warp Pureについて3つの仮説を立てた。

第一に、「走らされない=脚が残る」。ロッカー構造がないため序盤に突っ込まず、30kmのラスト1km(Lap 30)で全ラップ最速の4:11/kmを刻めた。第二に、「内側広筋の張りが出ない」。過去2回のフルマラソン(Adios Pro 4)で毎回20〜25kmで発生していた内側広筋の張りが、30km走では完全にゼロだった。第三に、「フルマラソン確実に走りきる最適解」。PBを狙うならEdge Tokyo、設定ペースを守りきるならPure——それが30km走後の結論だった。

だが、30kmと42.195kmは別物だ。30kmで正しかった仮説が、残り12.195kmで崩壊する可能性は十分にある。板橋Cityマラソンは、この仮説を自分の身体で検証する実験だった。

🏃 Full Marathon:板橋Cityマラソン42.195kmの全記録

指標前半(1-22km)後半(23-42km)変化
平均ペース4:16/km5:11/km+55秒/km
平均心拍180bpm178bpm−2bpm
平均パワー312W259W−53W(−17%)
平均歩幅1.26m1.08m−0.18m(−14%)
内側広筋異常なし異常なしゼロ

前半22km:サブ3ペースを自然に刻めた感覚

スタートラインに立った時、不安はなかった。30km MP走の手応えが、そのまま確信に変わっていた。

走り出すと、30km走の時に感じた「自分の足で走らないといけない」という感覚は意外にも薄かった。サブ3狙いの集団が周りにいて、その流れに乗ることで自然とペースが刻めた。Metaspeed Edge TokyoやAdios Pro 4のように「スピードを制限する方が大変」という感覚はない。かといって「遅い」とも感じない。集団についていけば、自然と4:12〜4:20/kmに収まる。Pureの「走らされない」特性が、集団走という環境では「自然さ」に変換されていた。

Lap 1の4:26/kmはスタート渋滞の影響。Lap 2以降は4:12〜4:20/kmの狭いレンジで安定し、22km通過時点で1:33:49。このペースを42.195km維持すれば3:00:03——サブ3にほぼ等しいタイムだ。シューズは完璧に機能していた。

23km以降:崩壊の引き金は足ではなく胃腸だった

23km地点で異変が起きた。ただし、足ではない。

横腹に鋭い痛みが走り、心臓が握りつぶされるような圧迫感が襲ってきた。胃腸のトラブルだ。ジェルの選択ミス、あるいは摂取タイミングの問題——原因の特定はまだ完了していないが、シューズ由来の不調でないことは確実だ。

過去2回のフルマラソン(Adios Pro 4)で毎回発生していた内側広筋の張りは、一切なかった。足がつる兆候もゼロ。これは今までのフルマラソンでは初めてのことだ。23km以降のペース低下(4:28→4:33→4:41…)は、すべて胃腸の不調に起因する。足は、42.195kmを通じて一度も悲鳴を上げなかった。

30km以降:「助けてもくれないが、走らせもしない」中立のシューズ

30kmを過ぎ、ペースが5分台に落ちていく中で、Pureの特性がもう一つの顔を見せた。

Adios Pro 4で過去のフルマラソンを走った時は、スピードが落ちても「走らされる」感覚があった。止まりたいのに身体が前に出る——あの感覚だ。Pureにはそれがない。遅く走れば、遅い反発が返ってくる。助けてもくれないが、走らせもしない。ペースに対して完全に中立。これが良いことなのか悪いことなのかは、状況による。後半に「シューズの助力で押し通す」戦略を取りたい人には向かない。だが、胃腸が壊れている状態で無理にペースを維持させられることがない——その中立さが、身体への追加ダメージを最小化してくれたと私は考えている。

もう一つ、30km走では感じなかった感覚が出現した。左足裏の痛みだ。スタック高33mm、インソールレス。他のレーシングシューズと比べてクッションは明確に薄い。30kmまでは問題にならなかったが、42kmでは地面からの衝撃が足裏に蓄積される。走りに影響するほどの痛みではないが、Pure固有の感覚として記録しておく。

⚖️ Verification:30kmの仮説は42kmで正しかったか

🗺️ 要点
  • 仮説①②「走らされない=脚が残る」「内側広筋ゼロ」→ ✅ 正解
  • 仮説③「フル確実に走りきる最適解」→ ✅ シューズとしては正解。崩壊変数はGI
  • 新発見:42km固有の足裏の痛み / 未解決:シューズ功績 vs 走力成長の切り分け

正解だった仮説:内側広筋の張りゼロ、レース後回復は過去最速

30km走で立てた仮説①②は、42.195kmでも正しかった。

内側広筋の張りは、フル本番でも一切発生しなかった。過去2回のフルマラソン(Adios Pro 4)では毎回20〜25kmで出現し、後半のペース崩壊の直接原因になっていた課題だ。今回は42.195km走り終えてもゼロ。足がつることもなかった。今までのフルマラソンで、足をつらずに完走できたのは初めてだ

さらに驚いたのは、レース後の回復速度だ。過去のフルマラソン後は3〜4日間、まともに走れなかった。今回は中1日でリカバリー走が可能だった。もちろん「サブ3に届かず全力を出し切れなかった」という側面はある。だが、それを差し引いても回復が早い。走らされない設計が、意図していない筋肉への過負荷を防ぎ、身体全体のダメージを抑えた結果だと考えている。

新発見:42km固有の足裏の痛み

30km走のレビューでは一切言及しなかった感覚が、42kmで表面化した。左足裏の痛みだ。

スタック高33mm(前足部31.5mm)はレーシングシューズとしては標準的だが、インソールレス構造と合わせると、路面からの衝撃が直接的に足裏へ伝わる。30kmまでは許容範囲だった衝撃の蓄積が、42kmでは痛みとして顕在化する。走りを崩すほどではないが、Adios Pro 4(スタック39.5mm)やMetaspeed Edge Tokyo(スタック33mm+インソールあり)と比べると、42km走行時のクッション性は明確に劣る。これは30kmの検証では見えなかった42km固有の課題だ。

未解決の問い:シューズの功績か、走力の成長か

正直に書く。内側広筋の張りがゼロだった理由を、シューズだけに帰属させることはまだできない。

この数ヶ月間、中殿筋の強化に取り組んできた。フォームも改善している。仮に今の走力でAdios Pro 4を履いてフルを走っても、内側広筋の張りが出ない可能性は残る。つまり、「Pureのおかげ」なのか「走力が上がったから」なのか——変数の切り分けが、まだ完了していない

これは次のフルマラソンでの実験テーマだ。別のシューズで走り、同じ条件で内側広筋の状態を観察する。もしPro 4で再び張りが出るなら、シューズ要因の確度が高まる。出なければ、走力の成長が主因だったと結論できる。研究は、一回の実験では終わらない。

⏱️ Durability:72km走破後のシューズ状態

Hyper Warp Pureの総走行距離は、30km MP走+板橋Cityマラソン42.195km=約72km。レース専用として運用しており、日常練習には一切使っていない。

ソールの摩耗は30km走後と比べて確実に進行している。G3ラバーに目視でわかる削れがある。ただし、もう1回フルマラソンを走れるか?——走れると判断している。ミッドソールのクッション感に致命的なヘタりは感じない。42km走行中にも「クッションが抜けた」「反発がなくなった」という瞬間はなかった。もっとも、Pureはもともと反発が強烈なシューズではないため、劣化を体感しにくい側面もある。

HyperwarpPureのアウトソールの摩耗具合(72km時点)

137gの超軽量設計ゆえ、このシューズは「勝負靴」としての運用が前提だ。日常練習で距離を重ねるべきシューズではない。レース本番とMP走に限定し、それ以外はEVO SLやSuperblast 3で走る。この使い分けを徹底すれば、少なくとも3回のフルマラソンは持つ——というのが72km時点での私の見立てだ。

🔄 Comparison:Adios Pro 4で走った過去のフルとの比較

スクロールできます
シューズ名Hyper Warp Pure(板橋 3:18:44)Adios Pro 4(湘南 3:34:12)
重量(26cm実測)139g192g
ドロップ3mm6.5mm
内側広筋の張りゼロ20-25kmで毎回発生
後半の失速要因GI(シューズ外)脚の売り切れ
レース後回復中1日でリカバリー走3-4日のリカバリー必要
ペースコントロール◎ 中立——自分のペースを守れる△ ロッカーで突っ込みやすい
後半の助力△ 助けてくれない○ 遅くても走らされる
足裏への衝撃△ 42kmで足裏の痛み○ クッション厚い
価格¥35,200¥26,400
フルマラソン本番での比較(AZ実走ベース)

Pro 4:「走らされる」代償が、フルマラソンで表出する

Adios Pro 4で走った湘南国際マラソン(3:34:12)では、20〜25km地点で内側広筋に張りが発生し、そこからペースが崩壊した。ロッカー構造による「転がり」は序盤のペースを楽にしてくれるが、その推進力が膝・内側広筋へのニーインを誘発し、42kmの後半で代償として返ってくる。レース後も3〜4日は走れなかった。

Pureの板橋Cityマラソンでは、タイム自体は3:18:44でPro 4の3:34:12より15分以上速い。しかもGIトラブルで23km以降に大幅失速しての結果だ。前半22kmのペース(4:16/km)を42.195km維持できれば約3:00:03——サブ3にほぼ等しい。シューズの選択は正しかった。崩壊させたのは、シューズ以外の変数だ。

Pure:「中立」という武器は、42kmでどう効くか

Pureの「中立さ」は、フルマラソンで二面性を持つ。

良い面:序盤に突っ込まない。ペースコントロールが容易。不要な筋疲労を防ぐ。レース後の回復が早い。

悪い面:後半に脚が売り切れた時、シューズが助けてくれない。Pro 4なら「走らされる」ことで惰性でもペースを維持できるが、Pureではそれが起きない。

どちらを選ぶかは、自分の弱点が何かによる。後半の脚の売り切れ(筋肉由来の崩壊)が課題ならPure。後半の粘り(意志力・助力による維持)を重視するならPro 4。私の場合、内側広筋の問題が最大のボトルネックだったため、Pureの選択は合理的だった。

次のフルでどちらを選ぶか

正直に言えば、まだ決まっていない。前述の通り、内側広筋の改善がPureの功績なのか走力向上の結果なのか、変数の切り分けが必要だ。次の30kmMP走では実験としてPro 4、あるいは別のシューズで走り、同条件での比較を試みたい。

ただし、その実験の結果「やはりロッカー構造のシューズでは内側広筋に問題が出る」と分かれば、再びPureを選ぶ。研究者として、一度の結果で結論を固定しない。

💪 Pros & Cons:42km視点でのメリット・デメリット

メリットデメリット
42kmでも内側広筋の張りゼロ
レース後回復が過去最速(中1日)
集団走でも自然にペースが刻める
139gの軽さが42km後半の脚を救う
ペースに対して中立=突っ込み防止
足がつらずにフル完走は初めて
42kmで足裏の痛みが表面化(30kmでは未発現)
後半にシューズが助けてくれない(中立ゆえの弱点)
¥35,200はエリートシューズ市場でもやや高め

メリット(30km記事から+42km追加)

  • 42kmでも内側広筋の張りゼロ——30kmの仮説がフル本番で検証された。過去2回のフルで毎回発生していた課題が完全に消えた
  • レース後回復が過去最速(中1日)——走らされないことで不要な筋肉への過負荷を回避。全身のダメージが明らかに少ない
  • 集団走でも自然にペースが刻める——30km走(単独)では「自分で走る」意識が必要だったが、レース本番では集団に自然についていけた
  • 139gの軽さが42km後半の脚を救う——Pro 4(192g)との53g差は、42km×左右の累積で無視できない疲労軽減になる
  • ペースに対して中立=突っ込み防止——前半22kmでサブ3ペースを「守れた」のは、シューズに走らされなかったからだ
  • 足がつらずにフルを完走できたのは初めて——フルマラソン3回目にして、足のトラブルなしで42.195kmを走破できた事実は大きい

デメリット・42kmで発覚した課題

30km走のレビューでは「致命的なデメリットは感じていない」と書いた。42kmでは、2つの課題が加わる。

まず、足裏の痛み。スタック33mm+インソールレスの構造は、42km走行の後半で路面からの衝撃蓄積が痛みに変わる。30kmでは見えなかった課題が、42kmで表面化した。走りを崩すほどではないが、Pro 4のような厚底シューズにはないデメリットだ。

次に、後半のシューズ助力のなさ。これは「仕様」であり「欠点」ではないと30km記事で書いた。その認識は変わらないが、42kmで脚が売り切れた状態でペースを維持したい場面では、Pro 4の「走らされる力」が恋しくなる瞬間があったのも事実だ。

🎯 Recommendation:フルマラソンでHyper Warp Pureを選ぶべきか

🗺️ 要点
  • 後半の内側広筋・膝のトラブルに悩むランナー → Pureを強く推奨
  • ペースコントロール重視 / 突っ込み癖があるランナー → Pureが合う
  • シューズの助力でPBを狙いたいランナー / 足裏の保護を重視 → 別シューズを推奨

フルマラソンで後半の「脚の売り切れ」に悩んでいるランナーは、Pureを試す価値がある。特に、カーボンシューズのロッカー構造で内側広筋や膝に問題が出る人にとって、ドロップ3mm・ロッカーなしのPureは根本的に異なるアプローチを提供してくれる。

また、序盤に突っ込んでしまう癖があるランナーにもPureは有効だ。「走らされない」シューズだから、自分の設定ペースを守りやすい。前半22kmをサブ3ペースで安定して刻めた実体験が、その証拠だ。

おすすめしない人

シューズの反発力に助けてもらってPBを狙いたい人には向かない。後半に「シューズの力で押し通す」戦略を取るなら、Adios Pro 4やVaporfly等の方が適している。また、足裏の衝撃に敏感な人にとっては、42km走行時のクッション不足が気になる可能性がある。

ランニング初心者にもおすすめしない。139gの超軽量レーシングシューズは、5:00/km以下で安定して走れる走力がある前提で設計されている。

❓ FAQ:よくある質問

Hyper Warp Pureで本当に42km走れるのか?

走れる。実際に板橋Cityマラソンで42.195kmを走破した。多くのレビューが「5km〜ハーフ向け」と書いているが、フルマラソンでも問題なく機能する。むしろ「走らされない」設計が、42kmの後半で内側広筋や膝への負担を抑える武器になった。足がつらずにフルを完走できたのは今回が初めてだ。

42km走ると足裏が痛くなるのか?

スタック高33mm+インソールレスのため、30km以降に足裏への衝撃蓄積を感じた。走りを崩すほどの痛みではないが、Adios Pro 4のような厚底シューズと比べるとクッション性は明確に薄い。30km走では感じなかった42km固有の感覚だ。足裏の敏感さには個人差があるため、事前のロング走で確認することを推奨する。

Adios Pro 4とフルマラソンでどちらを選ぶべきか?

後半に内側広筋や膝に問題が出るならPure。Pro 4のロッカー構造による「走らされる」推進力は短い距離では武器だが、42kmでは過負荷の原因になり得る。ただし、後半に「シューズの助力で粘りたい」タイプのランナーはPro 4の方が合う。自分の弱点が「脚の売り切れ」か「意志力の維持」かで選択が分かれる。

Hyper Warp Eliteの方がフル向きでは?

Hyper Warp Elite(約170g、スタック38mm)はクッション性と安定感が優れ、フルマラソン向きとされている。ただし、私はEliteを未検証のため断定はできない。Pureの137gという超軽量とドロップ3mmのフラット接地感がフルでも有効だったことは、42.195km走破の実データで証明した。

次のフルマラソンでもPureを選ぶか?

未定。内側広筋の改善がPureの功績なのか走力向上の結果なのか、変数の切り分けが完了していない。次回は別のシューズでフルを走り、同条件での比較実験を計画している。その結果、ロッカー構造のシューズで再び問題が出ればPureに戻る。出なければ選択肢が広がる。一回の実験で結論を固定しないのが、研究者の走り方だ。

📝 Conclusion:仮説→検証→次の実験

Hyper Warp Pureは、30kmで立てた仮説を42.195kmで検証し、その正しさを証明したシューズだ

「走らされない」という設計思想は、42kmの本番でも一貫して機能した。内側広筋の張りはゼロ。足がつることもなかった。レース後の回復は過去最速。前半22kmのペースは4:16/km——42.195kmを維持すれば3:00:03。サブ3に届く設計は、シューズの側には存在していた。

3:18:44。サブ3には19分届かなかった。だが、崩壊の原因はシューズではなく胃腸だった。この事実が、次の実験への明確なロードマップを描いてくれる。次のフルマラソンでは、補給戦略を修正する。それだけで、同じシューズでサブ3に届く可能性がある。

同時に、もう一つの問いも残っている。Pureの功績なのか、走力の成長なのか。次回は別のシューズで走り、この変数を切り分ける。仮説を立て、検証し、次の実験に進む——これが、私のランニングであり、RuncerLABの本質だ。

42km固有の課題(足裏の痛み)も見つかった。30kmの検証だけでは見えなかった現実だ。だからこそ、42kmを走る意味がある。実験は、やってみなければ分からない。

フルマラソンで後半に失速する。カーボンシューズで脚が持たない。内側広筋や膝に問題が出る——そんな悩みを持つランナーに、Hyper Warp Pureを本気でおすすめする。このシューズは「速くする」のではなく「壊さない」。壊れないから、走り続けられる。その先にサブ3がある。

📋 Appendix:板橋Cityマラソン 全ラップデータ

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ラップタイム累積距離(km)ペースGAP心拍心拍max上昇(m)下降(m)パワー(W)W/kgパワーmax最大W/kgピッチ接地(ms)GCT歩幅(m)上下動(cm)上下動比(%)最高ペース最高ピッチ
14:25.84:25.81.004:264:28155169003085.363646.331862211.208.67.23:53190
24:12.08:37.71.004:124:13166168003135.443225.601872151.278.86.94:09190
34:12.512:501.004:124:12168173013165.503305.741872141.278.86.94:05190
44:13.017:031.004:134:14173184003205.573315.761872161.268.87.04:08190
54:16.321:201.004:164:13182187903275.694237.361872161.248.77.04:01194
64:10.525:301.004:114:07183187103175.513546.161872121.298.86.84:01190
74:11.729:421.004:124:15184191083025.253315.761872151.278.86.93:59192
84:12.833:541.004:134:12186193003155.483325.771872141.278.86.94:04196
94:11.738:061.004:124:12188191213115.413546.161862151.278.87.04:06190
104:12.342:191.004:124:11182187003175.513636.311872141.288.96.93:56191
114:15.046:331.004:154:13185188203255.653546.161872151.268.76.94:00194
124:13.450:471.004:134:14183187113275.693576.211862161.268.87.04:02190
134:19.455:061.004:194:20180185003165.503506.091862181.248.87.14:04192
144:16.559:231.004:174:15184192003095.373265.671862161.268.87.04:10190
154:15.61:03:381.004:164:17183190123035.273305.741862171.258.87.04:08192
164:17.41:07:561.004:174:16179184433105.393806.611852181.268.97.14:09189
174:17.71:12:141.004:184:18184192023045.293295.721852191.268.97.14:10188
184:19.21:16:331.004:194:19180188003025.253195.551852191.258.97.14:15188
194:18.21:20:511.004:184:19183187003035.273115.411862181.258.87.14:14188
204:19.91:25:111.004:204:19184188003045.293155.481852191.248.97.14:14192
214:19.01:29:301.004:194:22181184002975.173065.321862191.238.87.14:15188
224:19.51:33:491.004:194:16181183103255.653696.421852181.268.97.14:02188
234:28.61:38:181.004:294:30181186003055.303155.481852241.208.87.34:23188
244:32.91:42:511.004:334:33183186003005.223085.361852241.198.77.34:28189
254:41.71:47:331.004:424:41176185002905.043025.251842281.158.67.54:33186
264:53.91:52:261.004:544:53181185212814.893155.481822331.128.67.74:42188
274:52.31:57:191.004:524:55176187002804.873085.361832331.118.57.74:32189
285:09.42:02:281.005:095:08179187552744.773606.261812391.078.68.04:43187
295:08.92:07:371.005:095:08180183002654.612834.921812381.078.57.94:55184
305:07.02:12:441.005:075:08182188002594.502854.961832371.068.47.94:56186
314:54.82:17:391.004:554:54178186222684.662985.181822331.128.67.74:34188
325:33.62:23:131.005:345:31178185012304.002674.641702421.038.38.14:59184
335:26.12:28:391.005:265:25172184002404.173085.361712501.058.48.14:21194
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総計3:19:073:19:0742.384:424:4117919344382834.924237.361812271.178.67.43:33231

※ Garmin記録(GPS距離42.38km / グロスタイム3:19:07)。公式ネットタイムは3:18:44。背景色付きの行はGIトラブルによる失速区間。Lap 23以降で明確にペースが崩壊しているが、内側広筋の張り・足つりは42.195km通じてゼロ。

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この記事を書いた人

RuncersLAB運営。フルマラソンでの目標達成に向けて、論理的かつ科学的なアプローチでトレーニングに励む市民ランナー。 現在は「週110km」の走行をベースに、Vo2MAX61を基準とした独自のメニューを追求中。自身の体験とデータに基づき、42.195kmを「使い切る」ための戦略やギアレビューを発信しています。

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