今日はGarminが「走るな」と言った日に、感覚でメニューを組み替えた。インターバル走の予定を坂道100m×5本に差し替え、10.06km・55:54で終えた。数値は荒いが、ポイント練習としての負荷は十分だった。
- メニュー変更——インターバル走と同等のLT刺激を狙い、100m坂×5本+つなぎジョグに切り替えた
- 指標の却下——睡眠37・レディネス1は途中覚醒のノイズと主観の乖離があり、実走判断では盲信しなかった
- データの証拠——最大心拍184bpm・最大パワー596W(10.37 W/kg)が、平坦ジョグでは出ない強度を記録した
- 身体の反応——普段使わない筋群への負荷が大きく、ポイント練習としては成功
- 次の一手——日曜の次ポイントまで、つなぎの日々で負荷を繋ぐ(削らない・盛らない)
Condition:睡眠37・レディネス1——数字は赤、体は黄
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 睡眠スコア | 37 |
| トレーニングレディネス | 1 |
| HRVステータス | 65 |
Garmin上は最悪クラスのコンディションだ。睡眠37は途中覚醒のスコアが反映されたもので、実際の睡眠量はそれより多い。レディネス1も、走る前の体感とは一致しなかった。
ここで重要なのは「指標を無視した」のではなく、一次情報(体の重さ・違和感の有無)で上書きしたことだ。走前に特段の違和感はなく、インターバル走相当の刺激を入れる判断に進んだ。睡眠スコア36前後でメニューを見直した記事と同型だが、今回は「休む」ではなく「刺激の出し方を変える」に振った。
Intention:インターバル走の代替として坂道100m×5本
当初はインターバル走の予定だった。VO2max 61・LT Pace 3:57/kmの文脈では、高強度ゾーンへの定期的な刺激はサブ3プロジェクトの維持装置だ。
しかし平坦のインターバル走ではなく、100m坂道×5本+つなぎジョグに切り替えた。狙いは明確だ。インターバル走と同様にLT向上を期待する。短い坂で神経・筋力系の出力を別ルートで入れる。週110kmの中で、火曜のポイント練習枠を「質」で埋める。
シューズはADIZERO EVO SL。高強度インターバル用としての軽量性・ダイレクト感を、坂の短い加速でも試す意図だった。
Data Result:10.06km——平均5:33だが、坂が平均を殺している
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 走行距離 | 10.06 km |
| タイム | 55:54 |
| 平均ペース | 5:33/km |
| GAP | 5:23/km |
| 平均心拍数 | 145 bpm |
| 最大心拍数 | 184 bpm |
| 平均ピッチ | 170 spm |
| 平均ストライド | 1.04 m |
| 総上昇 | 169 m |
| 最大パワー | 596 W(10.37 W/kg) |
平均ペース5:33/kmは、インターバル走のイメージからは遠い。だがこれは錯覚を生む数字だ。169mの上昇が10kmに載っており、ラップ単位で見ると別の絵になる。ラップ4で最大パワー596W、ラップ5(0.10km)で上昇27m・GAP 3:49、ラップ7で最大心拍184bpm、ラップ10で4:28/kmと心拍171bpm——平均ではなくピークで評価すべきセッションだった。
Analysis:平坦の平均が嘘をつく——3つの断面
坂道ダッシュの5本——パワーと上昇が語る「別種のインターバル」
Fact:ラップ3〜7にかけて上昇が集中(32m→43m→27m→39m→19m)。特にラップ4〜5でパワーmax 596W/495W、ラップ7で心拍max 184bpm。
Qualia:平坦の400mインターバルとは違う。踏み込むたびに前脛骨・臀筋・ハムストリングが別の順番で起動する。階段坂という地形が、さらに「いつもの走り方」を壊す。
Analysis:100m×5本というメニューは、Garminの1kmオートラップでは完全には切れない。それでも0.1km・52秒・上昇27mのラップ5は、坂疾走のシグネチャだ。LT Pace 3:57/kmを平面で維持する力とは、別の補完装置として機能する。
レディネス1の日に走った——データを信じるが、盲信はしない
Fact:睡眠37・レディネス1・HRV 65。いずれも「強度練習には向かない」帯域。
Qualia:数字を見ても、体は「今日はダメ」とは言わなかった。途中覚醒で睡眠スコアが下がった自覚があり、レディネス1も実感と一致しなかった。
Analysis:赤信号を確認し、走前の違和感・痛みで上書きするか決める。上書きする場合はメニューの形を変える——今日は「量」ではなく「坂」。無理な平坦インターバルより、坂への振り替えの方がリスク管理として合理的だった。
後半4:28/km——つなぎジョグが示した「脚の残り」
Fact:ラップ10で4:28/km・心拍171bpm・ピッチ180。ラップ11も4:53/km(0.96km)で維持。
Qualia:坂の後でも、平坦に戻れば脚は回る。ただし、普段使わない筋肉の疲労は別レイヤーで残る。
Analysis:心拍171bpmはLTHR 179bpmの直下。つなぎジョグにしては強めだが、脚が完全に死んでいない証拠でもある。問題は心拍ではなく、翌日以降の「階段坂」特有の筋肉痛の質だ。
Gear Choice:EVO SL——坂の短加速に足りたか
ADIZERO EVO SLで坂道ダッシュ5本を消化した。選定理由は、Speed/VO2枠のシューズとして、短い坂の立ち上がりで軽量・ダイレクト接地を試すため。Evo SLでのクルーズインターバル2km×4本とは違い、今日は距離が短く勾配が支配的だった。
坂の最初の3歩で沈み込みすぎず、足首で地面を捉えられる。596Wのピークは、足の剛性と地面反力の合成だ。EVO SL実走レビューに譲るが、「平坦の速さ」と「坂の立ち上がり」は別評価だ。
Next Strategy:日曜まで「つなぐ」——盛らない週の中間点
❓ FAQ
- レディネス1の日に坂道ダッシュは危険では?
-
危険なのは「低レディネス」そのものではなく、痛み・違和感があるのに平坦で強度を入れることだ。今日は違和感がなく、メニューを坂に振り替えて神経系刺激に寄せた。
- 坂道ダッシュはインターバル走の代わりになる?
-
完全な代替ではない。ただし最大心拍184bpm・パワー596Wは高強度ゾーンに到達した証拠だ。週の中でインターバル走が1回なら、坂は「形を変えた同格の刺激」として成立する。
- 平均ペース5:33/kmの走りは意味がある?
-
つなぎジョグとクールダウンが平均を下げる。評価はラップ4〜5・7のピークと、ラップ10の4:28/kmで行う。坂練のログを平均ペースだけで読むと、必ず誤診する。
📊 Appendix:全ラップデータ
| ラップ | タイム | 累積 | 距離(km) | ペース | GAP | 心拍 | 心拍max | 上昇(m) | 下降(m) | パワー(W) | W/kg | パワーmax | 最大W/kg | ピッチ | 接地(ms) | GCT | 歩幅(m) | 上下動(cm) | 上下動比(%) | 最高ペース | 最高ピッチ |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 5:02.8 | 5:02.8 | 1.00 | 5:03 | 5:11 | 133 | 144 | 1 | 0 | 257 | 4.47 | 296 | 5.15 | 173 | 240 | — | 1.11 | 8.9 | 8.0 | 4:40 | 182 |
| 2 | 4:50.1 | 9:52.9 | 1.00 | 4:50 | 4:49 | 149 | 154 | 3 | 0 | 277 | 4.82 | 334 | 5.81 | 177 | 233 | — | 1.16 | 8.9 | 7.7 | 4:27 | 184 |
| 3 | 5:56.2 | 15:49 | 1.00 | 5:56 | 5:44 | 131 | 150 | 32 | 32 | 246 | 4.28 | 540 | 9.39 | 168 | 259 | — | 0.99 | 8.4 | 8.8 | 4:10 | 204 |
| 4 | 6:43.9 | 22:33 | 1.00 | 6:46 | 5:46 | 141 | 163 | 43 | 41 | 235 | 4.09 | 596 | 10.37 | 162 | 275 | — | 0.91 | 8.5 | 9.5 | 4:31 | 186 |
| 5 | 0:52.5 | 23:25 | 0.10 | 8:25 | 3:49 | 146 | 154 | 27 | 0 | 403 | 7.01 | 495 | 8.61 | 185 | 256 | — | 0.91 | 6.8 | 8.5 | 4:13 | 200 |
| 6 | 7:10.7 | 30:36 | 1.00 | 7:11 | 6:48 | 136 | 170 | 39 | 49 | 197 | 3.43 | 469 | 8.16 | 159 | 275 | — | 0.86 | 8.1 | 9.6 | 4:04 | 208 |
| 7 | 5:50.0 | 36:26 | 1.00 | 5:50 | 5:30 | 139 | 184 | 19 | 26 | 252 | 4.38 | 470 | 8.17 | 169 | 255 | — | 1.01 | 8.6 | 8.7 | 3:51 | 188 |
| 8 | 5:14.9 | 41:41 | 1.00 | 5:15 | 5:28 | 141 | 155 | 0 | 5 | 251 | 4.37 | 304 | 5.29 | 169 | 242 | — | 1.09 | 8.7 | 8.1 | 4:30 | 184 |
| 9 | 5:02.1 | 46:43 | 1.00 | 5:02 | 5:19 | 155 | 174 | 1 | 2 | 264 | 4.59 | 311 | 5.41 | 176 | 240 | — | 1.09 | 8.7 | 8.0 | 4:35 | 184 |
| 10 | 4:28.2 | 51:11 | 1.00 | 4:28 | 4:30 | 171 | 179 | 0 | 0 | 299 | 5.20 | 366 | 6.37 | 180 | 223 | — | 1.23 | 8.9 | 7.3 | 3:53 | 188 |
| 11 | 4:42.4 | 55:54 | 0.96 | 4:53 | 4:52 | 163 | 170 | 3 | 3 | 278 | 4.83 | 393 | 6.83 | 179 | 236 | — | 1.14 | 8.9 | 7.8 | 3:42 | 190 |
| 概要 | 55:54 | 55:54 | 10.06 | 5:33 | 5:23 | 145 | 184 | 169 | 159 | 254 | 4.42 | 596 | 10.37 | 170 | 250 | — | 1.04 | 8.6 | 8.5 | 3:42 | 208 |


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