2日連続レディネス1、リカバリーランで初クロカン——GAP補正が示した地形と心拍の正直な数値

2日連続レディネス1、リカバリーランで初クロカン——GAP補正が示した地形と心拍の正直な数値

昨日がインターバル途中中断、今日が2日連続レディネス1。体が「休め」と言い続けている。だからリカバリーランを選んだ。そしてコースにクロカンを加えた。データが面白いことを返してきた。

📌 この記事の結論
  • 2日連続レディネス1——それでもリカバリーランとして設計した練習を崩さず完走できた
  • クロカン登り(ラップ3)はGAP5:43——ペース表示5:59の「遅さ」は地形が作った幻
  • 心拍ドリフト124→156bpm——32bpm上昇はあるも最大171でLTHR(179)の壁は越えなかった
  • アディスターCはクロカン×リカバリーの組み合わせに最適解——クッションが疲労した脚を正直に吸収
  • 日曜ポイント練習への橋渡し——今日の完走は「量」ではなく「回復の質」の積み上げだ
目次

Condition:2日連続レディネス1——数値が告げる疲労の深さ

項目数値
睡眠スコア74
トレーニングレディネス1
HRVステータス75

昨日(5月13日)もレディネス1だった。今日は睡眠スコア74、HRV75と単体では悪くない数値なのに、レディネスだけが1を示している。これは複合的な疲労蓄積——単一の指標では捉えきれない深部疲労が積み上がっているサインだ。

走る前から体は重かった。「重い」という感覚は感情ではない。グリコーゲン枯渇と筋損傷の組み合わせが生む、物理的な出力低下だ。だからこそメニューを変えなかった。リカバリーランは体を動かしながら回復を促す設計。「休む」のではなく「緩やかに動かす」が正解だと判断した。

Intention:疲労期のクロカン選択——足への負荷を最小化しながら距離を積む

リカバリーランの設計はシンプルだ。心拍を有酸素の低域(Eペース、HR130〜155bpm目安)に収め、一定距離を走る。今日はそこにクロカンコースを加えた。

理由は二つある。ひとつは接地衝撃の軽減——ロードのアスファルトに比べ、土や草面は衝撃吸収が高い。疲労した脚への追加ダメージを抑えられる。もうひとつは気温対策——木陰と土の地面は体感温度を下げる。5月中旬の気温(平均21.5℃)でも、クロカンコースは涼しい別世界だ。この選択は夏のオフシーズンに向けた布石でもある。

Data Result:10.30km・57分15秒、平均5:33/km

項目数値
走行距離10.30 km
タイム57:15
平均ペース5:33/km
平均心拍数140 bpm
最大心拍数171 bpm
平均ピッチ174 spm
平均ストライド1.02 m

リカバリーランとして設計された通りの数値だ。平均5:33/kmはEペース域のやや遅い領域。平均HR140はLTHR(179bpm)の78%——完全に有酸素ゾーンだ。

Analysis:ペースの「見た目の遅さ」と心拍ドリフトの読み方

ラップペースGAPHR上昇(m)下降(m)特記
16:036:0212410スタート
35:595:43142234クロカン登り
45:235:37128325クロカン下り
105:225:1715653最大HR171

クロカン区間:ペース5:59の正体はGAP5:43

Fact:ラップ3は5:59/km、全ラップ中最も遅い。しかしGAP(勾配調整後ペース)は5:43。差は16秒/km。上昇23mの登り区間が生み出したペース差だ。逆にラップ4(下り25m)はペース5:23に対しGAP5:37——下りで稼いだ14秒/kmが差として現れる。

Qualia:ラップ3の登りで「あ、クロカンだ」と体で感じた。脚への負担はあるが、柔らかい地面が衝撃を分散してくれる。ロードの登りとは質が違う。ラップ4の下りは気持ちよかった。ペースが自然と上がるが、脚への衝撃は土が吸ってくれる感覚があった。

Analysis:GAP補正後の実際の負荷は、ラップ3も4も他のフラット区間(GAP5:17〜5:36)と大差ない。ペース表示だけ見れば「ラップ3が失速」に見えるが、実態は地形に応じた適切なペース調整だ。クロカンで「見た目のペースが落ちても焦らない」判断は正しい。

心拍ドリフト:124→156で止まったことの意味

Fact:HR推移はラップ1の124bpmからラップ10の156bpmへ32bpm上昇した。最大は171bpm(ラップ10の瞬間値)。LTHR179bpmに対して最大比95.5%——瞬間的には近づいたが、平均HR156は87.2%で収まっている。

Qualia:走っていて「しんどい」という感覚は終始なかった。ただ「体が重い」という感覚は最後まで消えなかった。心拍が上がっているのに体感が軽くならない——これが深部疲労の特徴だと思う。

Analysis:心拍ドリフト(同ペースで心拍が徐々に上昇する現象)はレディネス1レベルの疲労下では正常反応だ。心拍が上がっているのはペースを上げているからではなく、筋肉の効率低下を心肺系が補っているからだ。それでも平均140という数値は「リカバリーランとして機能した」証拠だ。完全休養よりも、このゾーンで動かす方が翌日以降の回復が早い——アクティブリカバリーの論理はここにある。

Gear Choice:アディスターC——クロカン×リカバリーランの最適解

アディスターCを選んだのは、疲労した脚への衝撃を最小化するためだ。高いクッション性と安定性——疲労による接地アライメントの崩れを補正してくれる。

クロカンとの相性も良かった。柔らかい地面にアディスターCのクッションが重なることで、着地の衝撃がほぼ消える感覚があった。土の不均一な地面でも安定感が崩れない。EVO SLやAdios Pro 4でクロカンのリカバリーランはやらない。それらは「出力を引き出す」シューズであり、今日の目的(出力を抑えて回復する)と方向性が逆だ。シューズは練習の「目的」に合わせて選ぶ——この原則を今日も守れた。

Next Strategy:日曜ポイント練習への逆算、残り2日の使い方

  • 明日(木曜):完全休養 or 超低強度10km以内——レディネスの回復を最優先
  • レディネスが30以上を確認できた時点で、土曜の練習内容を確定する
  • 土曜のMP走(20km)はレディネス次第で距離を15kmに短縮する判断もあり
  • 日曜ロング走(30km)が今週の最重要セッション——そこに全エネルギーを温存する
  • クロカンコースを夏場のリカバリーラン定番コースとして組み込む検討を開始する

❓ FAQ

リカバリーランはどのくらいの心拍域で走るべきか?

目安はLTHRの75〜80%以下だ。私のLTHR179bpmで換算すると134〜143bpm。今日の平均140bpmはこの上限付近だが許容範囲だ。「会話できるペース」という感覚的な基準も有効だが、心拍数を見ながら走る方が再現性が高い。

クロカンはロードと比べてトレーニング効果が落ちるか?

GAP(勾配調整後ペース)で見れば負荷は同等だ。着地の衝撃吸収という点ではクロカンはロードより優れる。筋肉や腱への疲労蓄積が少なく、リカバリー期や疲労蓄積期のランとして優先的に使う価値がある。

2日連続レディネス1でも練習を続けてよいか?

「続ける」か「休む」かより、「何をするか」が重要だ。高強度練習はリスクが高い。今回のような低強度リカバリーラン(平均HR140、Eペース以下)であればアクティブリカバリーとして機能する。ただし3日連続で低値が続くなら完全休養を優先する。

📊 Appendix:全ラップデータ

スクロールできます
ラップタイム累積距離(km)ペースGAP心拍心拍max上昇(m)下降(m)パワー(W)W/kgパワーmax最大W/kgピッチ接地(ms)GCT歩幅(m)上下動(cm)上下動比(%)最高ペース最高ピッチ
16:02.86:031.006:036:02124135102253.912464.281732580.948.49.01:32179
25:46.311:491.005:465:55134145402364.102664.631722530.988.58.65:20179
35:59.017:481.005:595:431421752342574.473596.241742560.958.48.95:21180
45:23.423:121.005:235:371281443252324.033095.371762491.058.88.45:02179
55:26.828:381.005:275:36136146032384.142734.751742491.048.78.45:03180
65:27.034:051.005:275:27145150222454.262864.971762481.048.78.45:14180
75:22.439:281.005:225:20148151002534.402744.771762481.068.98.45:06179
85:25.544:531.005:265:25148154112514.372644.591752491.058.98.45:15179
95:17.350:111.005:175:25150158012494.332684.661742451.068.88.35:05185
105:21.855:321.005:225:17156171532604.523896.771752481.079.08.45:08179
111:42.557:150.305:366:06125168032273.953926.821692541.008.58.83:32193
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この記事を書いた人

RuncersLAB運営。フルマラソンでの目標達成に向けて、論理的かつ科学的なアプローチでトレーニングに励む市民ランナー。 現在は「週110km」の走行をベースに、Vo2MAX61を基準とした独自のメニューを追求中。自身の体験とデータに基づき、42.195kmを「使い切る」ための戦略やギアレビューを発信しています。

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