- 月間296km——前半12日で214km、胃腸炎で3日間完全停止、後半15日で82kmという二極化した4月
- 発症の原因は「走りすぎ」ではない——超高強度後の免疫低下(オープンウィンドウ)× 外部接触というタイミングの問題
- 治りかけに少し走ったのは逆効果——シーズン外なら完全休養とSBに徹するべきだった
- グルタミン(練習後)+ エビオス錠(食後)を免疫ケアプロトコルに追加
- 5月はトレーニング設計を変えず、ケアプロトコルを強化してサブ3に向かう
4月は296kmで終わった。1月(477km)・2月(368km)との比較だけを見れば、明らかに下振れした月だ。しかしその数字が示す意味は、単なるボリューム不足ではない。前半12日と後半15日に分けたとき、まったく別の走行記録が現れる。
📊 Data:4月の走行ログ全体像
| 週 | 期間 | 走行距離 | 走行日数 |
|---|---|---|---|
| 第1週(途中) | 4/1〜4/5 | 90.4km | 5日 |
| 第2週 | 4/6〜4/12 | 123.5km | 7日 |
| 第3週 | 4/13〜4/19 | 41.6km | 4日(3日は完全休養) |
| 第4週 | 4/20〜4/26 | 21.1km | 3日 |
| 第5週(途中) | 4/27〜4/30 | 19.7km | 2日 |
| 合計 | 4月 | 296.2km | 21日 |
目標の週110km換算なら4月は440km。実績296kmは達成率67%だ。ただし、この数字をそのまま評価するのは正確ではない。前半と後半に分割したとき、別の景色が見える。
- 前半(4/1〜4/12):213.9km / 12日間
- 空白(4/13〜4/15):0km / 3日間
- 後半(4/16〜4/30):82.3km / 15日間
前半12日間だけを切り取ると、週換算で約124km。週110kmの設計論を上回るペースで踏んでいた。
🏃 前半戦(4/1〜4/12):週110kmを超えた12日間の実像
第2週(4/6〜4/12)の走行距離は123.5km。週のすべての日に走った。前半を構成したポイントセッションを抜き出す。
| 日付 | メニュー | 距離 | avg ペース | avg 心拍 |
|---|---|---|---|---|
| 4/1(水) | ミドルラン | 20.0km | 4:49/km | 165bpm |
| 4/2(木) | 400mインターバル | 13.8km | 5:32/km | 147bpm |
| 4/4(土) | MP走(10kmで中断) | 10.4km | 4:09/km | 167bpm |
| 4/5(日) | ロング走 | 31.0km | 4:50/km | 158bpm |
| 4/8(水) | 400mインターバル | 16.7km | 5:08/km | 152bpm |
| 4/11(土) | MP走(変則完走) | 20.1km | 4:35/km | 163bpm |
| 4/12(日) | ロング走 | 30.1km | 4:54/km | 152bpm |
4/4の土曜日、20kmのMP走を予定した。4:09/kmで10km地点まで到達したが、足の張りを感じて中断した。独立したメニューとして記録されているわけではなく、「20km予定が10kmで止まった」という記録だ。
同じことが4/11にも起きた。MP走を予定していたが、スタートから足に張りがある。MPペースの維持が難しいと判断し、ペースを落とした。4:35/km × 20kmという数字はそういう意味を持つ——「最初から4:35/kmを目指した」のではなく、「MPを断念した結果の4:35/km」だ。
4/12(日)、30.1km × 4:54/kmのロング走を完走した。avg心拍152bpm、GAPも安定している。このセッションが前半最後のポイント練習になるとは、走り終えた時点では知る由もなかった。
💊 中断(4/13〜4/15):30km走の翌朝、身体が止まった
4/12の30km走を終えた後、子供を病院に連れていった。そこでウイルスをもらった可能性が高い。翌4/13の朝、体調不良を確認した。胃腸炎と風邪が同時に来た。4/13・14・15、3日間は完全休養となった。
なぜ30km走の直後だったのか。これには明確なメカニズムがある。
激しい有酸素運動後、免疫機能は一時的に低下する。「オープンウィンドウ(Open Window)」と呼ばれる現象だ。運動によって免疫細胞が再分配され、感染に対する防御機能が数時間〜数十時間にわたって弱まる。4/5の31km走、4/12の30km走と、週末に連続してロングを踏んでいた。疲弊した状態で外部のウイルスと接触した。感染するには十分な条件だった。
今回の胃腸炎は「走りすぎ」が原因ではない。正確には超高強度後のオープンウィンドウ × 外部接触という変数の組み合わせだ。この区別が重要だ。前半の練習の方向性は正しかった。欠けていたのは、高強度後の外部リスク管理だった。
🔄 復帰戦(4/16〜4/30):1kmで止まった試走と焦りの正体
発症から4日目の4/16、少し走れるかもしれないと判断して外へ出た。1kmで止まった。身体が明確に「まだ無理」というサインを出していた。7:06/kmという数字が、その状態を正確に示している。
| 日付 | 距離 | avg ペース |
|---|---|---|
| 4/16(木) | 1.0km | 7:06/km |
| 4/17(金) | 9.3km | 5:44/km |
| 4/18(土) | 13.0km | 5:11/km |
| 4/19(日) | 18.3km | 5:02/km |
| 4/22(火) | 7.2km | 4:59/km |
| 4/23(水) | 3.9km | 4:59/km |
| 4/26(土) | 10.0km | 5:32/km |
| 4/28(月) | 5.4km | 5:23/km |
| 4/30(木) | 14.3km | 5:25/km |
4/19で18.3km × 5:02/km。距離と感覚が戻ってきた。4/22で4:59/kmのペース域が戻った。
本音として、治りきらないうちに走ったのは良くなかった。走行距離が減ることへの焦りではなく、体力・筋力の低下への不安があった。「動いていた方がいい」という感覚で走っていた。しかしそれは正しい判断ではなかった。
板橋Cityマラソンは3月に終わっている。次のレースはまだ先だ。シーズン外なら、完全に休養してSBに徹するべきだった。焦りに引っ張られて早期に復帰したことが、回復を長引かせた可能性がある。4月後半の走行距離の少なさは、病気そのものより「中途半端な復帰判断」の影響も含んでいる。
🛡️ 教訓:超高強度後に「グルタミン」を飲む理由
今回の経験から、免疫ケアのプロトコルを2点変えた。
① グルタミン(練習後)の投入
グルタミンは免疫細胞(リンパ球・マクロファージ)の主要なエネルギー源だ。激しい運動後、体内のグルタミン濃度は急速に低下する。この低下がオープンウィンドウを悪化させる一因とされている。練習後に補充することで、免疫機能の回復を早める効果が期待できる。今まで練習後にグルタミンを補充する習慣がなかった。ここが盲点だった。特に31km走・30km走のような超高強度セッションの直後こそ、最も免疫が低下しやすいタイミングだ。
② エビオス錠(食後)の追加
食後のケアはBio3(ビオスリー)で腸内環境を整えてきた。今回から Bio3 + エビオス錠に変更した。胃腸炎というルートで感染したことを踏まえると、腸内環境のケアを厚くすることには合理性がある。腸は免疫の最前線だ。
📅 5月の方針:設計は変えず、ケアを変える
サブ3プロジェクトの骨格——週110km・ロング走30km・MP走20km・インターバル——はそのままだ。変えるのはケアプロトコルだ。
気温は上がってきている。5月以降は暑さが変数として加わる。ただし気温は自分でコントロールできない。コントロールできる変数——強度・距離・ケアの質——に集中する。
4月末時点、体調は完全に回復した。296kmという数字は1月・2月(368km)に届かなかった。しかし前半213.9kmを12日間で積んだフィジカルは、現在も正しく機能している。5月の目標距離は310km以上。サブ3のタイムラインに変更はない。
❓ FAQ
- ランナーが胃腸炎・風邪のとき、いつから練習を再開すべきか?
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症状が完全に消えた後、最低1〜2日の完全休養を挟むのが望ましい。「少し良くなった感覚」での早期復帰は回復を長引かせるリスクがある。1kmのテスト走で身体のサインを確認し、問題がなければ翌日から距離を段階的に戻す。中途半端な焦りより、完全回復を優先することがトータルの損失を最小化する。
- ランナーが超高強度練習後に風邪・胃腸炎をひきやすい理由は?
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激しい有酸素運動後に免疫機能が一時的に低下する「オープンウィンドウ」現象が起きる。運動中に再分配された免疫細胞が元の位置に戻る前の数時間〜24時間が、感染リスクの高い時間帯だ。グルタミンの補充、人混みの回避、十分な睡眠がこの時間帯の防御策として有効とされる。
- 月間走行距離が大幅に目標を下回ったとき、どう評価するか?
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「なぜ下振れたか」を病気(外部要因)と判断ミス(内部要因)に分けて評価する。前半の213.9kmは正しいトレーニングの結果だ。下振れの主因は感染という外部要因であり、「走りすぎ」ではない。ただし復帰判断の甘さという内部要因も含まれていた。この分離ができれば、焦りではなく教訓として5月に活かせる。
これが4月の全記録だ。
296kmという数字は、1月・2月より劣る。しかし3日間のシャットダウンを経験し、免疫設計の盲点を特定できたことは、失った距離以上の価値を持つかもしれない。5月、体調は万全だ。

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