【実走レビュー】METASPEED EDGE TOKYO:ハーフで爆発するピッチ型スーパーシューズを1:27:09で検証した結論

「反発と推進力はEdge Tokyoの方が上だ。だが、フル本番ではAdios Pro 4を履く。」——これが、私がMetaSpeed Edge TokyoをハーフTTやポイント練習で使い、横浜マラソン本番ではPro 4を選んだ後の結論だ。

週110km、サブ3を目指す33歳ランナーとして、Edge Tokyoは私にとって初のカーボンプレート入りシューズである。スペック通りエリート向けの反発を持つ一足だが、フォアフットでその反発を振り切って42kmを走る——そのイメージは、私にはまだ湧かない。使いこなせているとは言えない。それでも、ハーフマラソンには最適だと感じている。

📌 この記事の結論
  • 反発・推進力はEdge Tokyoの方が上——Adios Pro 4よりプレートが硬く、一歩ごとの反発が凄まじい。ただしフル本番では30km以降が足枷になりそうだと判断し、本番はPro 4を選んでいる。
  • ハーフマラソンには最適——21kmなら、反発が足に来る前にゴールできる。爆発力を振り切る前にフィニッシュできる距離感で、Edge Tokyoの強みが活きる。
  • 4分/kmで走れる上級者向け——エリート向け設計のため、フォアフットで反発を「使いこなす」には相当な走力がいる。私のような中級者には、ハーフ・ポイント練習用としてのポジションが現実的だ。
  • 爆発力はTokyo、安心感はPro 4——フルマラソンは脚持ちを優先してPro 4。ハーフ・10km・高強度テンポ走はEdge Tokyo。役割で使い分けている。
  • フォアフット気味ならTokyo、ミッドフットで爆発控えめならPro 4——プレートが前側にあるTokyoはフォアフットでガシガシ推進する人に合う。Pro 4は反発がマイルドで自然な足運びができる。※Pro 4に推進力がないと言っているわけではなく、あくまで両者の比較の話である。
目次

📊 Specification:MetaSpeed Edge Tokyoの基本スペック

項目スペック
発売METASPEED TOKYO Series(2025年)
定価29,700円(税込)
重量約148g(26.0cm/片足・メーカー公表はParis比約15g軽量化)
ドロップ5mm
スタック高前足部 約34.5mm/踵 約39.5mm
ミッドソール上層 FF LEAP™、下層 FF TURBO PLUS(二層構造)
プレートカーボンプレート内蔵(前側に寄った配置・蹴り出しで前足部へ圧縮集中)
アッパーMOTION WRAP 3.0(メッシュ・軽量・通気)
対象ピッチ型ランナー(フォアフットで反発を活かす設計)

最大の特徴は、プレートがやや前側にあり、Pro 4より硬く反発が強い点だ。ピッチ型向けにミッドソールとプレートを最適化し、FF LEAPによる軽量化とエネルギーリターン向上を両立している。フル本番用のPro 4と役割を分けるなら、「ハーフ・短距離で爆発力を前面に出す一足」と位置づけられる。

デジタルスケールで計測したMetaSpeed Edge Tokyo(26cm)の重量。表示は148g。

👟 First Impression:初めて履いた瞬間の衝撃

購入のきっかけは、カーボンプレート入りシューズを買おうとしていた時期に、MetaSpeed Edge Tokyoが発売されたことだ。当時、横浜マラソンに向けたレース用を探していた。Adios Pro 4は既に発売されていたが、Edge Tokyoは「ピッチ型に最適」というマーケティングと、自分が欲しいと思っていたタイミングで最新モデルが出たという運命的な巡り合わせを感じ、Edge Tokyoを選んだ。Adios Pro 4(カーボンロッド搭載)は愛用しているが、一枚板の「カーボンプレート」が搭載されたシューズを購入するのは、私にとって今回が初めてだ。

初めて履いて走った瞬間、トランポリンに乗っているような反発力を感じた。Pro 4も当然エリートシューズだが、Edge Tokyoのプレートの方が硬く、反発が強い。空に浮いているんじゃないかと思うほど凄まじく、まともに立ってられない——そう思うほどの恐怖を覚えた。Pro 4より「前に出る」感覚がはっきりしており、前傾でつま先方向に力が集約される設計だと体感した。

🎯 使いこなせているとは言えない——立ち位置の整理

MetaSpeed Edge Tokyoはスペックの通り、めちゃくちゃエリート向けのシューズだ。反発がものすごく強いうえ、プレートの位置が少し前側についている。ミッドフットでも機能は発揮するが、おそらくフォアフット気味の人の方が合う。フォアフットで反発を使いこなしてぐんぐん進んでいく——そういう超エリートランナーでないと、この靴を「履きこなす」ことは難しいと私は考えている。

私のような中級者ランナーにとって、フォアフットでこの反発を耐え切ってフル本番を走るというイメージは湧かない。だから、まだまだ使いこなせていないと判断している。それでも、ハーフやポイント練習では反発の恩恵を感じられる。この一足を「ハーフ最適」「フルはPro 4」と役割で分けて使うのが、現時点での現実的な選択だ。

🏃 LT走での実走感:3:57/kmペースでの体感

私のLT Paceは3:57/kmである(LTHR 179bpmを基準にした強度設定で運用している)。このペースでEdge Tokyoを履いたときの感覚は、LTペースの「楽さ」という点ではEdge Tokyoの方が上だと感じる。反発が効いている分、同じペースでも負荷が軽く感じられる。ただし、そのペースをずっと続ける距離が長くなればなるほど、Pro 4の方が適している。Pro 4は反発がマイルドで、自然な足運びがしやすい。

Adios Pro 4との比較

反発と推進力はEdge Tokyoの方が上だ。しかし逆に言うと、その反発と推進力は30km以降の足枷になりそうだと私は感じている。脚持ちを考えると、Edge TokyoよりPro 4の方が自分には合っている。だからフル本番ではPro 4を選ぶ。爆発力はEdge Tokyo、安心感はPro 4——ハーフ・10km・高強度テンポ走はEdge Tokyo、フルマラソン本番・30km MP走はAdios Pro 4と使い分けている。

注意しておきたいのは、Pro 4に推進力がないと言っているわけではない、ということだ。あくまでEdge TokyoとPro 4を比べたときの相対的な話である。

⏱️ Durability:走行距離と見えない劣化

現時点でEdge TokyoはハーフTT本番21kmと準備走・比較走を合わせて50km前後の走行である。レース専用に近い使い方のため、累計距離はまだ少ない。見た目の耐久性より、クッションと反発の「感じ」が先に変わる可能性は、他スーパーシューズと同様に頭に入れておく。本番レースでは、可能なら新品〜100km程度までに抑え、それ以上履いた一足は練習用に回す運用を推奨する。摩耗比較は、走行距離が増えた時点でタブなどで掲載する予定だ。

⚖️ Comparison:Adios Pro 4との徹底比較

私が実際に使用しているAdios Pro 4との違いを、実走データと感覚の両面から整理する。METASPEED EDGE TOKYO vs ADIOS PRO 4の日誌でも前傾姿勢で引き出す「前方の支点」として比較している。

スクロールできます
シューズ名Edge TokyoAdios Pro 4
重量(g)約148約179
プレートあり(前側寄り)あり
推進力最上級最上級(マイルド)
クッション性適度適度
用途ハーフ・10km・高強度練習フル本番・30km MP
Edge Tokyoとの比較推進力でTokyoが上だがフル本番はPro4を選ぶ
価格29,700円28,600円
購入する購入する
各製品の比較

Edge Tokyoは反発・推進力では上だが、フルマラソンでは30km以降の脚持ちを優先するならPro 4を選ぶ。私の結論は、フル本番はPro 4、ハーフ・10km・ハーフTTはEdge Tokyoで固定している。

💪 Pros & Cons:メリット・デメリットの徹底分析

メリットデメリット
反発力が凄まじい
軽量性(約170g)
メッシュで通気性が非常に良い
ハーフマラソンに最適
LTペースの楽さはTokyoの方が上
ハーフ・10kmでPro4より適性が高い
反発が強すぎてサブ3狙いのランナーにはフル本番で苦しむ可能性あり
冬は通気性が良すぎて足が冷えやすい。

メリット

  • 反発力が凄まじい——トランポリンのような一歩ごとの反発。Pro 4よりプレートが硬く、推進力が前面に出る。
  • 軽い——約170g級。前モデルParis比で約15g軽量化されており、足にまとわりつかない。
  • 通気性が非常に良い——メッシュ素材のため、夏場はむちゃくちゃ通気性が良い。
  • ハーフに最適——21kmなら反発が足に来る前にゴールできる。爆発力を振り切る前にフィニッシュできる距離感だ。
  • LTペースの楽さ——同じLTペースでも、Edge Tokyoを履いている方が楽に感じる。反発が効いている分、負荷が軽く感じられる。

デメリット・気になる点

デメリットというより、自分の力が合っていないだけの話ではあるが、

  • 反発が強すぎるため、サブ3を狙うぐらいの立ち位置のランナーだとフル本番ではこのシューズの反発力が逆に自分を苦しめる可能性がある。
  • 通気性が良いのはメリットだが、冬に履くと寒すぎて足が冷えやすい。これは多くのレース用シューズに言えることで、Edge Tokyoだけのデメリットではない。

🎯 Recommendation:誰におすすめ?誰にはおすすめしない?

4分/kmで走れる上級者で、自分の走り方がフォアフット気味だと感じる人には、Edge Tokyoはめちゃくちゃ合うシューズになる。フォアフットでガシガシ推進力を上げてピッチで進んでいくような人にEdge Tokyoが合う。逆に、フォアフット気味ではなく、ミッドフットで走る方が得意で、あまり爆発力みたいなものを感じたくない——という人は、Adios Pro 4の方がいい。ただし、Pro 4に推進力がないと言っているわけではなく、Edge TokyoとPro 4を比べた場合の相対的な話である。

4分/km以上安定して走れない層にはおすすめしない

Edge Tokyoはエリートカテゴリーのレース用シューズである。4分/km以上で安定して走れない段階では、フォアフットで反発を「使いこなす」ことは難しく、むしろフォームが乱れるリスクがある。まずはLT〜レースペースで4分台を刻める走力をつけてから検討することをおすすめする。

📏 Fitting:サイズ選びとフィッティングの注意点

フィッティングは実際に履いて走ってみないとわからない。特にEdge Tokyoは「トランポリンのような反発」が走ってみないと体感しづらい。店舗で試着するなら、トレッドミルや短距離でもよいので、LT〜レースペースに近い強度で数分走ってみることを勧める。

また、フィッティングで特筆すべきは、「踵(かかと)への攻撃性」の低さだ。

私は左踵に「ハグルンド病(骨隆起)」のような症状があり、ヒールカウンターが硬いシューズ(特にTakumi Sen 11など)では激痛が走ることがある。しかし、Edge Tokyoのヒールカップは、ホールド感がありながらもアキレス腱・踵骨への当たりがマイルドで、私の骨隆起と干渉して痛むことはなかった

踵の骨が出っ張っていてシューズ選びに悩んでいるランナーにとっても、この「攻めたスペックなのに踵に優しい」点は朗報と言えるかもしれない。

❓ FAQ:よくある質問

ハーフマラソンで使えるか?

はい。21kmなら反発が足に来る前にゴールできる距離感で、Edge Tokyoの強みが活きる。ハーフマラソンには最適だと感じている。1:27:09のハーフTTでも実戦使用している。

Adios Pro 4とどちらを選ぶべきか?

反発・推進力はEdge Tokyoの方が上。ただしフルマラソン本番では30km以降の脚持ちを考えてPro 4を選んでいる。ハーフ・10km・高強度テンポ走ならEdge Tokyo、フル本番・30km MP走ならPro 4。フォアフット気味で爆発力を活かしたい人はTokyo、ミッドフットで自然な足運びを重視する人はPro 4が向く。

フルマラソン本番で履くか?

私は履かない。反発が強すぎて30km以降が足枷になりそうだと判断し、本番はAdios Pro 4を選んでいる。爆発力はEdge Tokyo、安心感はPro 4という使い分けだ。

4分/kmで走れない人におすすめか?

エリート向けのため、4分/kmで安定して走れる上級者向けだ。それ以外の層ではフォアフットで反発を使いこなすことが難しく、まずは走力をつけてから検討することを推奨する。

冬に履くと寒いか?

メッシュで通気性が良いため、冬は足が冷えやすい。多くのレース用シューズに共通する傾向で、Edge Tokyoだけのデメリットではない。

📝 Conclusion:反発は上、本番はPro4

MetaSpeed Edge Tokyoは、反発と推進力ではAdios Pro 4より上だ。だが、フル本番ではPro 4を履く。

21kmなら、反発が足に来る前にゴールできる。ハーフマラソンには最適だと私は思っている。一方、42kmでは30km以降の脚持ちを優先したい。爆発力はEdge Tokyo、安心感はPro 4——その使い分けが、週110km・サブ3を目指す私の現実的な選択だ。

自分はまだこの一足を「使いこなせている」とは言えない。フォアフットで反発を振り切ってフルを走るイメージは湧かない。それでも、ハーフやポイント練習では反発の恩恵を実感している。週110kmを維持するメニュー設計のなかで、Edge Tokyoはハーフ・高強度の「もう一足」として欠かせない。

4分/kmで走れる上級者で、フォアフット気味の走り方をする人には、Edge Tokyoはめちゃくちゃ合う一足になる。ミッドフットで自然な足運びを重視する人には、Pro 4の方が向くだろう。MetaSpeed Edge Tokyoは、私の初カーボンプレートとして、横浜マラソンへの道のりとハーフでの実戦を支えてくれた。これからも、Pro 4との使い分けでサブ3達成を目指していく。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

RuncersLAB運営。フルマラソンでの目標達成に向けて、論理的かつ科学的なアプローチでトレーニングに励む市民ランナー。 現在は「週110km」の走行をベースに、Vo2MAX61を基準とした独自のメニューを追求中。自身の体験とデータに基づき、42.195kmを「使い切る」ための戦略やギアレビューを発信しています。

コメント

コメントする

目次